今から35年前の平成元年、日本企業が世界時価総額ランキングのトップ10をほぼ占めていました。当時のNo.1の日本企業は?

平成がスタートした1989年当時、日本はちょうどバブル期を迎え、経済は絶頂期にありました。「ビジネスウィーク誌(1989年7月17日号)」を元にダイヤモンド社が作成したデータによると、当時の全世界における時価総額トップ10は・・・

1位 NTT           1638億ドル
2位 日本興業銀行       715億ドル
3位 住友銀行         695億ドル
4位 富士銀行         670億ドル
5位 第一勧業銀行          660億ドル
6位 IBM               646億ドル
7位 三菱銀行         592億ドル
8位 エクソン         549億ドル
9位 東京電力         544億ドル
10位 ロイヤル・ダッチ・シェル  543億ドル

これは日本の時価総額ランキングではなく、全世界の時価総額ランキングです。つまり日本企業が世界のトップ10の内、海外企業は3社だけで、残りの7社はすべて日本企業でした。

1990年代に入社し、50代を迎えた皆さんにとっては、バブル景気がどのようなものであったか実際には知っている方は少ないのではと思いますが、その後バブル崩壊が起こり、1990年代初頭には日本の地価や株価が急落し、景気も急速に冷え込んでいきました。その後も長い不況が続き、2010年頃には「失われた20年」、2020年頃には「失われた30年」と呼ばれたりもしました。
この結果が時価総額ランキングにも明確に現れています。みずほ証券がまとめたデータによると、
2023年3月末時点の世界の時価総額ランキングトップ10は以下の通りです。

1位 アップル           2兆6,090億ドル
2位 マイクロソフト         2兆1,460億ドル
3位 サウジ・アラビアン・オイル   1兆8,931億ドル
4位 アルファベット         1兆3,302億ドル
5位 アマゾン・ドットコム      1兆584億ドル
6位 エヌビディア           6,860億ドル
7位 バークシャー・ハサウェイ     6,756億ドル
8位 テスラ                 6,564億ドル
9位 メタ・プラットフォームズ     5,494億ドル
10位 ビザ                4,753億ドル

2023年3月末の時価総額ランキングでは、10位以内に巨大IT企業(GAFA)など9社の米国企業がランクインしました。
今や10位以内に日本企業は見る影もありません。同時期の日本企業トップはトヨタ自動車ですが、順位で見ると30位以内にも入っていません

この35年で市場のサイクルはさらに短くなり、急速な技術革新やグローバル競争の波にさらされています。この変化に対応し、企業をリードする「起業家精神」が重要性を増していますが、日本のビジネス環境にはこの精神が希薄であると言われています。その結果、国内の企業数は1999年の485万企業から2021年には368万企業と減少の一途を辿り、若い世代の起業家も少ない傾向にあります。

皆さんが現在勤務している会社も、元をたどれば何十年か前に誰かが起業した会社だと思いますが、大企業に所属しているからといって安定した生活が保証される時代はすでに終わりを告げようとしています。市場の変化は大企業にも及び、かつてのような「安定=大企業」という図式はもはや幻想に近いのだと思います。国内市場が縮小し続ける中で、生き残るために分社化が進んだり、新しい市場の開拓が求められるようになっています。

日本では未だに「安定志向」が強く、起業文化が育ちにくい土壌にあります。わたし自身もまた、起業するなどと夢にも思っていませんでした。 しかし、今後の日本経済の再生には、新たなビジネスモデルやイノベーションを生み出すスタートアップの創出が不可欠だと思います。 そこで期待されるのが、小規模起業によるセカンドライフにおけるシニア世代の経験と知恵の活用だと思います。シニア層もまた、社会貢献や起業を通じて活躍することで、若い世代への刺激とともに持続可能な成長を下支える役割を果たすことが出来るのではと思います。

私たちの世代は、「大企業=安定」の時代とその終焉を見届けてようとしているのだと思いますが、35年前、日本企業は世界の時価総額ランキングでトップ10のうち7社を占め、世界経済において圧倒的な存在感を示していました。しかし現在、その日本企業のプレゼンスは著しく低下し、トップ30に名を連ねる企業すらありません。これは、日本経済の停滞を示すと同時に、米国発のGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)のような新興企業が国内で育っていない現状を浮き彫りにしていると思います。

日本企業が再び世界に存在感を示すためには、年齢を問わず、多様な人材がチャレンジできる環境を整えることが重要なのではと思います。 Taigaマイクロ起業は月10万円、15万円の売上を目指す極小起業ですのでGAFAを語るにはおこがましいですが、総務省の推計によれば2024年9月15日時点で65歳以上の高齢人口は3625万人、総人口に占める高齢化率は29・3%となったようです。仮に100人に一人が起業した場合、36万2500企業になり、2021年日本国内の総企業数の約10%にあたる企業数が増えることになります。

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