謹賀新年 丙午、変化変革の年のスタート――屋上から見えた元旦の富士山

2026年丙午(ひのえうま)の年が始まりました。
「丙」は太陽のような強い火のエネルギーを持ち、「午」は陽の気が最も高まる年とされています。昔から丙午は、物事が一気に動き出し、良くも悪くも流れが大きく変わる年だと言われてきました。

もっとも、暦が変わったからといって、自動的に人生が変わるわけではありません。
変化が現実になるかどうかは、その年を迎える私たち一人ひとりの「向き合い方」にかかっているのだと思います。

元旦の朝、自宅の屋上に上がりました。
澄んだ冷たい空気の向こうに、くっきりと富士山が見えました。雲ひとつない青空の下、白い頂は驚くほど静かで、揺るぎない存在感を放っていました。毎年見ているはずの富士山ですが、元旦に見る姿はやはり特別です。なぜか自然と背筋が伸び、心が整っていくのを感じます。

富士山は何も語りません。
ただ、そこに在り続けています。けれども、その山を見上げる私たちは、毎年少しずつ変わっています。年齢も、立場も、抱えている悩みや迷いも違います。同じ景色を見ているはずなのに、心に浮かぶ思いは毎年異なります。

今年の元旦、富士山を見ながらふと感じたのは、
「変わることを、もう少し自然に考えてもいいのではないか」
という思いでした。

人生には、これまで積み上げてきたものを大切にしながらも、次の段階へ進むタイミングがあります。若い頃は変化を成長と捉えやすいものですが、年齢を重ねるにつれて、変化はどうしても不安やリスクとして感じられるようになります。守るべきものが増え、失いたくないものが増えるからです。

ただ、本当に怖いのは「変わること」そのものではなく、
「変わらない選択を、無意識に続けてしまうこと」なのかもしれません。

丙午は、陽のエネルギーが極まり、次の流れへと転じていく年です。
これは「無理に何かを壊せ」ということではありません。むしろ、これまで当たり前だと思ってきた働き方や生き方を、少しだけ見直してみる年なのだと思います。

その選択肢のひとつとして、近年あらためて注目されているのが「小規模起業」です。
大きな借金を背負う起業ではなく、自分の経験や得意なことを活かし、無理のない規模で始める働き方です。会社を辞めることが前提ではありませんし、最初は副業や小さな活動からでも十分です。

小規模起業の良さは、「人生を一気に変えようとしなくていい」ところにあります。
収入だけでなく、「自分で決める」「自分で動く」という感覚を少しずつ取り戻していく。そのプロセス自体が、人生の変化につながっていきます。

屋上から見た富士山は、変わらず堂々とそこにありました。
その姿は、「急がなくていい」「でも立ち止まり続けなくていい」と、静かに教えてくれているようにも感じられました。

2026年は、誰にとっても新しいスタートになり得る年です。
大きな決断をしなくても構いません。半歩踏み出すだけでも十分だと思います。学び始める、情報を集める、誰かに相談してみる。そうした小さな行動が、数年後に振り返ったとき、「あの年が転機だった」と思える地点になるはずです。

元旦の富士山は、これからも変わらずそこにあるでしょう。
しかし、その山を見上げる私たちは、確実に変わっていきます。丙午という節目の年を、恐れではなく希望の年として迎えたいものです。変化や変革は、人生を壊すために訪れるのではありません。より自分らしく生きるために、静かに背中を押してくれるものなのだと思います。

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