私が初めて「人生曲線」を描いたのは、62歳のときでした。そのきっかけは、2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏が率いるグラミン銀行に興味を持ったことです。グラミン銀行は、バングラデシュの貧困層を対象に、革新的な融資システムを提供する銀行で、小額の資金を貸し出して人々の自立、起業を支援しています。このモデルは非常に成功を収め、世界中に広がりました。
2018年には「一般社団法人グラミン日本」が創立され、同様に女性の自立を支援することに力を入れています。特に、シングルマザーの支援に焦点を当て、就業や起業を通じて経済的な自立を促す活動を展開していて、グラミン日本でも、5人の互助組合を通じて資金を融資し、かれらが自立できるようサポートしています。この仕組みは非常に信頼性が高く、多くの人々の生活を根本的に改善しています。現在も国内で事業を続けており、興味がある方はぜひグラミン日本のウェブサイトを訪れてみてください。
参照:グラミン日本 グラミン日本 | 誰もがいきいきと活躍する 持続可能な社会へ (grameen.jp)
私はプロボノ活動を通じて1年間グラミン日本でお世話になり、その際に「人生曲線」という概念に出会いました。これを基に、自分のそれまでの足跡を辿り将来何を目指したいのかを考え、プレゼンテーションを行う場を頂きました。「人生曲線」は過去を振り返り、自分の強みや挑戦してきたことを視覚的に確認できるツールであり、自分の人生における転機や活かせるスキルが明確になると思います。特にキャリアや自己啓発を見直す際に非常に役立つものだと思います。
「人生曲線」を描いたことで、私はセカンドライフにおいて、稼ぐためだけの仕事ではなく、生きがいを持ちながら働き続け、社会にも貢献していきたいことに気づきました。
ムハマド・ユヌス氏は「人の数だけ起業がある」と言っています。つまり、誰でも起業は可能であり、起業のカタチは多種多様であると・・・。現代はインターネットやAI技術の急速な進化により、起業のハードルが大幅に下がっています。これらの技術を活用すれば、少ない初期投資で社会に貢献しながら、生涯現役でビジネスを展開することが可能だと思います。
ユヌス氏の理念に基づき、「人の数だけ起業がある」という考え方を反芻し、自分の可能性を信じて自分が好きなこと、何をやりたいのかを、人生の折り返しの50代に一度「人生曲線」で見つめなおしてみてはいかがでしょうか。
Taigaマイクロ起業では「人生曲線」だけでなく、棚卸など自己分析を通じて、ChatGPTを活用し、好きな仕事や得意な仕事をシミュレーションすることも可能です。自分のやりたいこととChatGPTが提案する業種と一致するかどうか試してみるのも一つの手ではないでしょうか。
「人生曲線」は、若い世代とは圧倒的に違う経験を改めて50代のご自身に教えてくれると思います。