本日(9/27)のニュース記事で、親と同居している人が18年前の30.1%から2022年には5.1%に減っているとの報道がありました。 20人中19人弱の方が遠距離介護に⁈ 

参照:9月27日 THE GOLD ONLINE

令和4年(2022年)に厚生労働省が実施した第18回「中高年者縦断調査」によると、第1回調査では50~59歳だった回答者は、最新の第18回調査では67~76歳になっています。何らかの形で親と同居していたのは、第1回では30.1%、第18回では5.1%。3人に1人が親と同居していたのが、17年間で、20人に1人の割合に減少しています。

世帯の状況は この 17 年間で、「夫婦のみの世帯」の割合は増加、「三世代世帯」、「親なし子ありの世帯」の割合は減少、 第1回調査(2005年)から 17 年間の世帯構成の変化をみると、「夫婦のみの世帯」は、第1回 21.4%から 第 18 回 47.3%と増加している。一方、「三世代世帯」は、第1回 22.4%から第 18 回 10.2%に。
出典:厚生労働省 第18回「中高年者縦断調査」

ニュース記事とは若干ケースが違いますが、わたしは実家に戻るのではなく89歳の母を関西圏から東京に、家内と相談をして引き取り同居しました。 
すでに母は足が悪かったので家をバリアフリーにして、我々と生活パターンが全く違うので、母親が自由に生活できるよう台所、お風呂も母の部屋と別個に用意、2階と3階で別々に生活ができるようにしました。 入り口も別にして、そうすることで要介護度の認定も取りやすくなることも理由の一つでした。

同居から5年間で、母の介護度は要支援2から要介護5へと進行し、その中で行政の介護サービスが不可欠な存在となりました。要介護3からは、デイサービスや在宅ケアなど、毎日のように訪問サービスがあり、介護離職の理由も深く理解するようになりました。介護が進むにつれ、フルタイムでの仕事と介護の両立は難しくなり、また行政の支援がなければ、介護者自身が先に倒れてしまうほどの負荷だと思います。特に夜間のケアは自前で行い、褥瘡を防ぐために3~4時間ごとに母の体勢を変える必要がありました。

私は、極小規模なマイクロ起業を推奨していますが、そのもう一つの利点は、親の介護に柔軟に対応できる点です。施設への訪問や病院の送り迎えが自由にでき、介護が終わった後もスムーズに職場復帰ができるのは、非常に助かりました。収入がたとえ数万円でも、途切れないことで精神的な支えにもなります。親の長寿とともに、私たち自身の寿命も延びている時代において、再雇用の64歳、あるいは69歳での契約満了後も親の介護が続いているケースも増えています。 若い労働力も税収も経済が右肩上がりを前提にしての介護制度ですので、会社や国に依存しない生き方の準備が重要だと感じます。

2021年に実母を見送りましたが、義母の旦那さんが重度の認知症になってしまったため施設に入所、家内と相談し2023年から85歳になる義母との同居を始めています。認知症介護は1年間で3回施設を移らされるなど大変厳しいものがあり、高齢者一人での対応は現実的に不可能であったためです。

介護は決して一人で抱え込むべきではないと考えています。地区の介護保険課、あるいは地域包括支援センター等に早めに相談し、家族との事前の話し合いが重要になります。介護は、ニュースで見るような悲劇が理解できるほど過酷な現実があります。しかし、行政のサポートを受けることで負担を軽減し、親を見送るまでの道のりを少しでも楽にすることができると思います。 

大事なことは親の介護が終わった後もご自身の人生が続き、介護費用等が持ち出しになってしまった場合、老後資金の更なる不足が想定されるということだと思います。 わたしの場合は、一攫千金を狙うより、極小規模起業で生きがいと収入のバランスを取りながら、社会人生涯現役を続けることで充分リカバーできるのではと考えています。

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