#50代を迎えたあたりから、実家の不動産や土地家屋の相続や処分について、悩むことが増えてきます。

私の場合、生まれ故郷である長崎県平戸市に実家がありましたが、母が亡くなった後、どう対処すべきかを相談するために、行くだけでも丸一日かかる平戸に帰省してきました。そこは、私が契約している携帯電話会社のキャリアではアンテナさえ立たないような(笑)、都市部から遠く離れた場所です。

写真は、湾の対岸から撮った生まれ故郷の風景です。

実家には、土地家屋だけでなく農地も含まれており、役所からは3年に一度、「農地を今後どうするつもりか」「誰かに耕作してもらう予定はあるのか」といった問い合わせが来ます。以前、どうにも困って平戸市役所に「現物返納」をお願いしたこともありましたが、税収や管理の関係もあるのでしょう、丁重に断られました。そのため、今でも固定資産税を支払い続けています。

家については、母が存命中に台風が直撃し、屋根が飛んで他所の家に被害を与えてしまったため、家屋は取り壊して更地にしましたが、田畑に関しては耕作放棄地のままで、今では田なのか畑なのか区別もつかない状態です。今年が3年目にあたり、役所からの問い合わせを受け、再び帰省し、どうすべきかを相談してきました。

固定資産税を支払い続けた後、私が亡くなったらどうなるのか、あるいは今のうちに他の方法を模索すべきなのか。いずれにせよ、答えを出すのは簡単なことではなく、60代を迎えた私にとって大きな課題となっています。地方にある田舎の土地処分は、多くの人々にとって頭を悩ませる問題です。特に都市部に住んでいると、遠隔地にある農地や家屋の管理が難しく、さらに買い手が見つからないことも少なくありません。しかし、このような課題こそ、地元密着のサービスで解決する方法があるのではないかと考えています。

例えば、不動産会社やデベロッパーで経験を積んだ方が定年後、何らかの事情で実家に戻る予定があるなら、地域社会に貢献しながら持続可能なビジネスを構築できるかもしれません。その土地を活用した農業体験施設として再生することや、移住者を受け入れ、地元住民や移住者と協力して農地をシェアしたり、共同で運営することで、負担を軽減しつつ収益を上げることが可能になるのではと思います。さらに、インターネットを活用して、地域の特産品や体験を広く発信し、都市部からの観光客や移住希望者を呼び込むことで、土地の価値を高めることも考えられます。

言うは易し行うは難し、とも理解していますが、そのままにしておくと親戚の子供や孫まで巻き込んでの長期での相続問題になります。そのため、土地の処分が単なる負担軽減ではなく、新たなビジネスチャンスとして捉えられるマイクロ起業家が現れたら、一番に相談したいと思います。

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