#セカンドライフで意外に悩んだのが・・・・「 #60歳からの生命保険をどうするか」です。

1. 60歳からの生命保険に入るべきか?
結論から言うと、「60歳からの生命保険は、目的によって必要かどうかが変わる」と言えます。生命保険の加入目的は、大きく以下の2つに分けられます。

  1. 遺族の生活を守るための保険
  2. 自身の医療費や介護費用に備えるための保険

(1) 遺族の生活を守るための保険
多くの人が若い頃に加入する生命保険は、万が一の際に家族の生活を支えるためのものです。しかし、60歳を過ぎると、子供が独立し、住宅ローンもある程度目途が立っていることから、高額な死亡保障は不要になるケースが多いです。

ただし、配偶者に十分な生活資金がない場合や、まだ住宅ローンが残っている場合には、死亡保険を検討する価値があります。60歳からの加入なら、**終身保険よりも掛け捨ての定期保険(10年・15年)**の方が保険料を抑えやすいでしょう。

(2) 自身の医療費や介護費用に備えるための保険
年齢を重ねると、病気やケガのリスクが高まり、医療費や介護費が大きな負担になることがあります。この場合、医療保険やがん保険の加入を検討する人が増えます。

2. 高額療養費制度があるなら医療保険は不要か?
日本には「高額療養費制度」という公的な医療費負担軽減策があります。この制度により、1か月の医療費が一定額を超えた場合、超過分は払い戻されるため、自己負担額は大幅に軽減されます。

【60歳以上の一般的な自己負担限度額(2024年時点)】
※年収370万円〜770万円の方の場合

  • 1か月の自己負担上限額:約80,100円 + (医療費 – 267,000円) × 1%

例えば、200万円の手術を受けた場合、自己負担は10万円程度に抑えられます。
この制度があるため、「医療保険は不要では?」と考える方もいますが、入院費や先進医療、介護費用には対応できない点に注意が必要です。

3. 先進医療特約は必要か?
先進医療とは、健康保険が適用されない高度な医療技術を用いた治療のことです。例えば、がん治療で使われる「重粒子線治療」や「陽子線治療」などが該当し、治療費は数百万円に及ぶことがあります。

先進医療を受ける可能性があるなら、先進医療特約(月額数百円〜1,000円程度)を付けておくのは有効です。特に、がん治療で利用する可能性があるため、がん保険とセットで検討すると良いでしょう。

4. がん保険は必要か?
日本人の2人に1人は生涯でがんを経験すると言われており、がんに備える保険の必要性は高いと考えられます。ただし、がん保険が必要かどうかは以下の点を考慮して判断しましょう。

【がん保険が必要なケース】
貯蓄が少なく、まとまった医療費を準備できない 
働けなくなる期間の収入減少が心配
最新のがん治療(先進医療など)を受けたい

がん治療には、入院費・手術費のほかに、抗がん剤治療、通院費、先進医療費などがかかるため、がん保険でカバーするメリットはあります。

【がん保険の目安】
診断一時金タイプ:50万円〜100万円の給付金(保険料:月2,000円〜3,500円)
治療費補償タイプ:抗がん剤治療費を補償(保険料:月3,000円〜5,000円)
先進医療特約:先進医療費を補償(保険料:月500円〜1,000円)

総合的に考えると、がん診断一時金+先進医療特約の組み合わせがコスパが良いです。

5. 介護保険は検討すべきか?
介護が必要になった場合、公的な介護保険制度がありますが、要介護状態によっては公的支援だけでは足りないことがあります。特に、認知症や長期の要介護状態になった場合、自費負担が大きくなる可能性があります。
介護保険に加入する場合、一時金タイプ(要介護認定で100万円など)や年金タイプ(月5万円〜10万円の給付)を選ぶのが一般的です。保険料は月3,000円〜5,000円程度が目安になります。

まとめ
60歳以降に選ぶ生命保険は、自分に必要な保障だけを選び、無駄な保険料を払わないことがポイントです。

必要な保険検討ポイント目安の保険料
医療保険高額療養費制度を考慮しつつ、日額5,000円〜10,000円の入院保障を検討月2,000円〜5,000円
先進医療特約先進医療を受ける可能性があるなら付加月500円〜1,000円
がん保険診断一時金+通院補償があるものが◎月2,000円〜4,000円
介護保険介護リスクに備えたいなら一時金or年金タイプを検討月3,000円〜5,000円

60歳からの生命保険は、「遺族の生活保障」よりも「医療・介護のリスクに備える」ことが重要になります。
わたしは現在66歳ですが、加入している保険は以下の通りです。
生命保険:死亡時500万円
傷害保険:身体障害
入院保険:高齢療養制度でカバーされない入院費15,000円/日 

積み重なると保険料が嵩みますので、現時点では先進医療とがん保険、介護保険は入っておりませんが、生活、体調に合わせて組み合わせを変えていくつもりです。

セカンドライフにおいて年金だけでは生活費が不足するとの報道を良く耳にすると思いますが、これらの保険すべてが含まれている訳ではありませんので、やはり生涯現役で収入を得られる仕組みを作るのが人生の“保険”になると思います。まずは、50代のうちに、必要な保障を整理し、無駄な保険料を払わない選択をしていきましょう。

2025年2月時点での情報ですので、詳細は専門家にご相談下さい。

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