定年後の住まいは、多くの人にとって避けて通れない重要な問題です。現役時代とは異なり、収入の減少や健康面の変化、ライフスタイルの変化を考慮した住環境が求められます。現在の住まいにそのまま住み続けるのか、それとも住み替えを考えるのか。持ち家と賃貸のどちらを選ぶのがよいのか。本記事では、これらの視点からリタイア後の住環境について考えていきます。
賃貸派 vs. 持ち家派のメリット・デメリット
持ち家派のメリット・デメリット
メリット
・安定した住環境：住宅ローンを完済していれば、家賃の支払いがなく、住居費の負担が軽減される。
・資産としての価値：売却や賃貸に出すことで資産活用が可能。
・リフォームの自由度：バリアフリー改修など、将来のライフスタイルに合わせた変更ができる。
デメリット
・流動性の低さ：地方や郊外の物件は、売却が困難な場合もある。
・維持管理費の負担：修繕費や固定資産税などがかかる。
・住み替えの難しさ：ライフステージの変化に応じた柔軟な移動が難しい。
賃貸派のメリット・デメリット
メリット
・柔軟な住み替え：ライフスタイルや健康状態の変化に応じて、住む場所を変えやすい。
・修繕費や固定資産税が不要：持ち家に比べて維持費の負担が少ない。
・必要に応じた住まいの選択：コンパクトな住まいやバリアフリー物件への住み替えが容易。
デメリット
・長期的なコストの増加：長年住み続けると、持ち家よりも総コストが高くなる可能性がある。
・家賃の支払いが続く：老後も住居費の負担が続き、収入減少後の支払いが不安要素になる。
・入居審査のハードル：高齢者の単身世帯は、賃貸契約が難しい場合がある。
「住み続けられる家」か、「コンパクトな住まいへの住み替え」か
定年後も現在の家に住み続けるか、あるいはコンパクトな住まいへ移るかは、生活の利便性や体力、経済状況に大きく左右されます。
住み続ける選択肢
・生活環境が整っている：近所付き合いや医療機関の利便性が確保されている場合、住み続けるメリットは大きい。
・リフォームによる適応：段差の解消や手すりの設置など、老後に適した住環境へ改修可能。
・家族との同居も選択肢：二世帯住宅への改修や、家族との同居を考える人も。
住み替えの選択肢
・生活コストの最適化：広すぎる家を手放し、コンパクトな住宅に住み替えることで管理費や生活費を抑える。
・バリアフリー住宅への移行：高齢者向けの設備が整った住まいを選ぶことで、将来の不安を軽減。
・利便性の向上：交通機関や商業施設が近いエリアに移住することで、生活のしやすさが向上。
最後に、親との同居を想定して二世帯住宅をお考え方に・・・
二世帯住宅などを新たに建て親との同居の予定のある方は、是非検討していただきたいのがホームエレベーターです。電気代やメンテ費用などが掛かり私は当初大反対をしていたのですが、親が要介護になった際にとても助かりました。 メンテナンス及び電気代を含めて月額４.５千円ほど掛かっていますが、ホームエレベーターがあると１階でも２階でもフレキシブルに介護ケアーが出来、且つデイサービスなどを利用する際にも家族だけでサポートが可能になりますので、外出への機会も増えその分ストレスなく介護ができます。
また、我々は、保険、介護認定等鑑み、入り口も別々にしての世帯分離にしています。
定年後の住まい選びは、経済的な負担、健康状態、ライフスタイルの変化を総合的に考慮する必要があります。持ち家の安定感と賃貸の柔軟性、住み続ける安心感と住み替えの合理性。それぞれにメリット・デメリットがあり、どの選択肢が最適かは人それぞれ異なります。重要なのは、早めに選択肢を検討し、必要な準備を進めることです。定年後の住環境について事前に計画し、自分に合った最良の選択をすることで、安心して充実したセカンドライフを迎えたいものです。
