近年、自転車事故が原因で高額な賠償金を請求されるケースが報道されることが増えています。自転車は便利な移動手段である一方、万が一の事故では深刻な結果を招くこともあります。特に、シニア世代の方々にとって、判断力や体力の低下が少しずつ進む中で、日常のリスクに備える「日常保険」の重要性が高まっています。この記事では、通勤、旅行や趣味を楽しむシニア世代の方々に日常の万が一に備える保険の種類やその選び方についてお知らせします。
自転車事故がもたらすリスクと賠償責任
自転車事故では、歩行者や他の自転車利用者を巻き込むケースもあり、場合によっては数千万円から1億円を超える損害賠償請求が発生することがあります。特に、加害者側が自転車利用者だった場合、自動車事故とは異なり、賠償に備える保険への加入率が低いことが課題となっています。そのため、自転車を日常的に利用する方やシニア世代には、自転車事故に備えた賠償責任保険の加入をおすすめします。
自動車保険、火災保険の特約を活用して備える
実は、こうした賠償責任保険は新たに契約する必要があるわけではありません。既に加入している火災保険や自動車保険に特約を追加することで、手軽に備えることができます。たとえば、火災保険の特約として加入する「個人賠償責任保険」は、年間プラス3千円~5千円程度の保険料で自転車事故や日常生活におけるトラブルを補償してくれるものです。この特約では、1億円以上の補償額が設定されているものも多く、万が一の事故でも安心して対応することができます。
個人賠償責任保険の幅広い活用
さらに、火災保険の個人賠償責任保険の補償範囲は、自転車事故だけに限りません。たとえば、自宅で水漏れ事故を起こしてしまい、下階の住居に被害を与えた場合や、誤って他人の物を破損してしまった場合にも適用されます。年間保険料が3千円~5千円で済む一方、同居の親族も対象になる場合もあり補償額も1億円~3億円と非常に手厚い内容のものもあります。これにより、日常生活のさまざまなリスクに備えることができます。
シニア世代に必要な保険の見直し
生命保険や医療保険は一般的に知られていますが、シニア世代にとって重要なのは、日常生活の中で起こり得るリスクに対応できる保険の加入や見直しです。特に、体力や判断力の低下が避けられない中で、自転車事故や火災、日常生活の不注意による事故など、身近なトラブルへの備えは欠かせません。
そこで、以下の3つのステップをおすすめします。
1.現在加入している保険の内容を確認する
火災保険や自動車保険に付帯できる特約がある場合、追加費用を抑えながら万が一のリスクに備えることができます。
2.必要な補償範囲を見極める
自転車を頻繁に利用する方は、自転車事故への補償が含まれる特約を確認しましょう。また、家族全員が補償対象になる保険を選ぶと安心です。
3.専門家に相談する
保険会社や代理店に相談することで、自分に合った保険プランを提案してもらうことができます。
日常の安心を手に入れるために・・・
わたしの場合ですが、昨年、賠償責任保険(2,040円/1年間)と火災保険特約で個人賠償責任保険(2,300円/年)に加入しました。
賠償責任保険では、自転車での事故や他人の物を壊してしまったりした損害の補償で保証金額は1億円です。 また火災保険特約の個人賠償責任保険では義母(86歳)と同居していますので階下への水漏れなど今後ないとも言えず、また、階下がお店をやっていることもあり保証金額3億円(保険料は2,300円ですが)に加入しました。
シニア世代の暮らしは、就労での外出、また趣味や旅行などを楽しむ一方で、身体的な変化がもたらすリスクとも向き合わなければなりません。火災保険や自動車保険の特約を活用することで、それほど大きくない保険料で安心を手に入れることができます。また、保険に加入しておくことで家族や周囲の人々にも安心感を提供できます。
万が一の事態に備える「日常保険」は、これからのシニア世代にとって重要な選択肢です。保険の見直しをきっかけに、安心で豊かな毎日を過ごしていきたいものです。
※加入している保険や保険会社によって、保険料や補償、条件など変わってきますので充分お調べ頂き、解らない点は専門家に必ずお尋ねください。