選択①:フルタイムでの継続雇用を選択、65歳以降は再雇用で70歳まで働き、その後は引退
選択②:現業のある50代から副業で小規模起業を準備。定年後は継続雇用と起業を兼業し、生涯現役を目指す
選択③:継続雇用、再雇用等で、その時に見つかった仕事で繋ぎ、就職先が確保できなくなった段階で起業準備を開始
もちろん、定年退職後 貯金と年金で生活ができる方々は基本引退されると思いますので就労する必要はないと思いますが、60代後半から70歳の2人に1人が働く時代となり、定年後の収入を如何に確保していくかが人生設計の重要な課題となっています。
いずれにしても年金だけでは生活できない人が6割前後いることからも、多くの人が定年後も仕事をせざるを得ない現状となっています。
上述の三つの選択も、それぞれにメリット・デメリットがあると思いますので整理したいと思います。 なお、これら以外にもいろいろな選択肢があると思いますが、大きくカテゴライズしたものですので、個々の状況や価値観によってさまざまな選択肢が考えられることをご承知おきください。
選択肢①:フルタイムでの継続雇用を選択、65歳以降は再雇用で70歳まで働き、その後は引退
メリット
・収入の安定:定年後の収入減少率が最も少なく、年金と併せた生活設計が立てやすい
・職場環境の継続性:慣れた仕事や業務内容で環境の変化が少なく、負担が軽減される
・働き方の制約:現状、多くの企業では継続雇用は65歳まで。その後は再雇用契約となり、給与や待遇が大きく変わる可能性がある
・職場内の立場変化:かつての部下が上司になるなど、人間関係や職場環境で違和感を抱くことも
・業務の限定:70歳以降就労を望んだとしても働き口は限られ、事務職に就くことはほぼ不可能に。あったとしてもアルバイトやパートなどのフィールドワークで、引退を選択しなければならないことも
選択②:現業のある50代から副業で小規模起業を準備。定年後は継続雇用と起業を兼業し、生涯現役を目指す
・段階的な移行:現役時代から副業や兼業で準備を進めることで、無理なく起業をスタートできる
・生涯現役で働ける可能性:起業後は定年に縛られず、自分のペースで社会活動を続けられる可能性が
・自分の好きなこと得意なことで起業できる
・柔軟なキャリア形成:起業準備で取得した資格やスキルが、万一の場合の再就職にも役立つ
・起業存続が難しいとなった場合:①の再雇用に選択転換できる
・リスクの存在:起業が成功するとは限らず、失敗の可能性を考慮する必要がある
・初期投資費用の負担:小規模とはいえ、事業を立ち上げるには一定の初期投資が必要
・兼業の負担:現役中に二足の草鞋を履く形となり、時間的、体力的負担が増す可能性がある
選択③:継続雇用、再雇用でその時に見つかった仕事で繋ぎ、就職先が確保できなくなった段階で起業準備を開始
メリット
・再雇用と起業活動にメリハリができる:起業が順調に進めば、収入の早期獲得や事業規模の拡大が期待できる
・今までの会社勤めの延長線上で仕事に向き合える
・与えられた仕事に集中できる
デメリット
・時間的なプレッシャー:退職後すぐに起業することで、時間に追われるストレスが増加する
・給料は年齢を重ねるごとに下がる傾向が
・起業準備の開始時期が曖昧
・現役中に十分な起業準備期間を設けられない場合、事業の基盤が脆弱になりリスクが増大、失敗すれば生活基盤を揺るがす可能性も
まとめとして
どの選択をしたとしても家族・パートナーとの理解・協力が重要
セカンドライフの選択は、家族やパートナーの理解と協力が不可欠です。特に、どの程度の収入が必要なのか、何の仕事を選ぶのか、何歳まで働きたいのかといった具体的なビジョンを共有することが重要になると思いますので、家族間でのコミュニケーションや合意形成が、後悔のない選択をするための鍵になると思います。
人生100年時代は、定年後も20年、30年のセカンドライフが待っています。 わたしは60代半ばですが、要介護度4の親の介護と重度の認知症の義父の介護、実家の土地の処分、墓仕舞いなど予期せぬまま経験者になっています。
それら以外にも老後資金、住宅のリフォーム、年金問題、医療費、相続など予測できない費用も発生する可能性は高いと思われます。今ある預貯金は万が一のための貯えにキープできるよう、日々の生活費を賄う収入を生涯現役で得られる手段を、できれば50代の内から講じていただければと思います。