#50代を迎え、セカンドライフをどのようにデザインしていくかを考える皆さんは、いろいろな選択があるとは思いますが、仕事に関しては「早期引退派」と「生涯現役派」の二つに分けるとすればどちらでしょうか・・・

①継続雇用・再雇用で行けるところまでフルタイムで働き続け、老後資金2,000万円を確保したうえで完全引退を目指す「早期引退派」でしょうか?
②それとも、長寿化のリスクに備え不足するであろう老後資金を、小規模な起業を通じて社会と繋がりながらセカンドライフを細く長く楽しもうとする「生涯現役派」でしょうか?

50代の貯蓄の中央値は約300万円、70代は約700万円と言われていますが、以前話題となった「老後2,000万円問題」に加え、長寿化の影響でさらに老後資金が必要になるのではないかという意見も根強くあります。確かに人生100年時代において、老後に必要な資金は予測が難しく、持続的な収入源の確保はますます重要になってきています。

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」

継続雇用・再雇用の道は、これまでのキャリアの延長として選びやすい選択肢です。しかし、60代後半以降になると、就ける職種が限られ、給与も減少傾向にあるため、老後資金に必要とされる2,000万円の目標額に達しなければ、再々雇用の延長が待ち受ける可能性があります。

一方で、起業は、得意な分野や好きなことを仕事にして、月に10万円程度の収入で補うことができれば十分という発想、ですが高いハードルではないものの、日本では「起業=ハイリスク」という固定観念が根強く、第一歩を踏み出すのが難しいのも事実です。
しかし、現業を持つ50代であれば兼業でトライできるため、リスクを抑えつつ両方の選択肢を視野に入れることができます。例えば、FP(ファイナンシャルプランナー)や宅建といった資格を現役のうちに取得しておけば、定年前後で再雇用か起業かを選ぶ際に選択肢の幅が広がると思います。

今後、シニア市場の拡大が期待される一方で、企業側は若い世代を積極採用する傾向が強く、シニア層を戦力として積極的に採用する企業はそれほど多くはなく、雇用のミスマッチも増えると考えられます。このため、定年後の収入源を確保する手段として、起業がますます現実的な選択肢になるでしょう。ただ、再雇用先の確保が困難になってから起業するのはハードルが高くなるため、50代からの準備がカギとなります。つまり、50代のうちに得意分野で2〜3種類のビジネスアイデアを試し、その中から軌道に乗るものを見つけることで、起業収入の柱を築いていくアプローチです。 
定年後は、継続雇用を続けながら今度は、再雇用先の方を副業としてその基盤を固め、65歳からは年金受給も併せて持続的に成長させていく展開になります。 年金受給会開始が65歳より更に遅れることも想定しておきたい事項です。

私は今年から年金受給も始まり3つ目の収入源の目途も見えてきましたので、小さなテナント事業を軸に兼業しつつ、再雇用も続けていますが、70歳で再雇用が終了することを見越して、今年からの3年間でプラットフォームビジネスにシフトしていければと準備しています。
悠々自適に生活できる方は別として、私のように老後資金に不安を抱える場合は、ただ老後資金が減っていくだけの生活は精神的に不安が残ります。小規模な起業で社会とつながりながら、自分の好きな仕事を通じて収入と生きがいのバランスを取りつつセカンドライフを楽しむのも良い選択だと、今まさに実感しています。

人生100年時代におけるセカンドライフの設計は、多様化が進んでいます。再雇用に向けた準備を進めるのも一つの道ですし、リスクを抑えながら小さな起業に挑戦するのも現実的です。
現業のある50代をどう活かすかで、これから先のセカンドライフが変わっていくのではと思います。 

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