小春日和の穏やかな日差しの下、文化の日という訳ではありませんが、私は読書が趣味なので、ワンちゃんの散歩を兼ねてオープンカフェで本を楽しむひとときを過ごしました。このようなあまりお金をかけない文化的な楽しみも心地よい日常の一部ですが、企業・組織に拘束されない自由な時間が多くなるのも起業のお陰と感じています。
夫婦二人暮らしの生活費の内訳
まず、65歳以上の夫婦のみで生活する無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)についてです。総務省のデータによると、夫婦2人の生活費は次のような内訳になっています。
- 食費:6万7,776円
- 住居費:1万5,578円
- 光熱・水道費:2万2,611円
- 家具・家事用品:1万371円
- 被服及び履物:5,003円
- 保健医療費:1万5,681円
- 交通・通信費:2万8,878円
- 教養娯楽費:2万1,365円
- その他の消費支出:4万9,430円
- 非消費支出(直接税・社会保険料):3万1,812円
合計で26万8,508円にのぼります。このうち教養・娯楽費は月2万1,365円、年間では25万6,380円となります。国内旅行を夫婦で1回、趣味や習い事を週1回、外食を月に2回程度楽しめる金額になるでしょうか。光熱費や物価の上昇が続く現在、より文化的な生活や、例えば海外旅行を視野に入れるには、さらに予算を見積もっておく必要があるのではと思います。また、住居費が月約1.6万円である点から、多くの高齢者が持ち家であることが推察されますが、もし賃貸に住んでいる場合や住宅ローンが残っている場合は、生活費全体もより高くなると考えられます。
単身世帯の生活費の内訳
次に、65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の生活費を見てみます。同調査では、単身高齢者の生活費は以下の通りです。
- 食費:3万7,485円
- 住居費:1万2,746円
- 光熱・水道費:1万4,704円
- 家具・家事用品:5,956円
- 被服及び履物:3,150円
- 保健医療費:8,128円
- 交通・通信費:1万4,625円
- 教養娯楽費:1万4,473円
- その他の消費支出:3万1,872円
- 非消費支出(直接税・社会保険料):1万2,356円
合計は15万5,495円で、教養・娯楽費は月に1万4,473円、年間では17万3,676円となります。国内旅行が1回、趣味や習い事を週2回、外食を週に1回程度は楽しめる金額になるでしょうか。こちらも住居費が月約1.3万円であることから、持ち家率が高いと考えられますが、賃貸の場合は生活費がさらに高くなるため、教養・娯楽にかけられる費用も厳しくなるのではと思います。
出典:家計調査年報〈家計収支編〉2022年〈令和4年〉結果の概要 |総務省
セカンドライフの生活費と介護費用等予想外の出費
人生100年時代のセカンドライフは30年以上になる場合も想定されますが、生活費のためにやむなく働くことは避けたいところです。しかし、定年退職後も予想以上に出費がかさむのが現実です。私自身も退職前には月23万円あれば十分と考えていましたが、実際には保険料や光熱費の上昇、リフォーム代、さらには親の介護費用など、想定以上の支出が増えていきました。特に介護費用は、状況によっては大きな負担となり得ます。
いざとなれば親も私も特別養護老人ホーム(特養)に入所すれば良いと考えていました。しかし、母が要介護4となり、特養への入所を希望しても、入所条件に見合わず順番待ちとなり、いつ入所できるか分からない現実に直面しました。もし介護が緊急に必要になった場合は、やむを得ず費用の高い民間施設に入る必要も出てきますが、場所や施設のランクによっては、驚くほどの費用がかかることになります。
結び
何千万円も借入して住まいを購入された方はご経験があると思いますが、頭金をいくらか貯めて、返済は仕事が続くことを前提に働きながら住宅ローンを返済している方々がほとんどだと思います。 教育費、留学いろいろな予想外の支出もあったと思いますが、仕事があることでなんとかなってきたのではと思います。
老後資金も、また、生涯現役で仕事の目途が立てば不安もそれほどではなくなると思います。 退職金や年金受給もありますので、月10万円、15万円の起業収入があれば充実感ある生活と文化的な生活を送れるのではと思います。