50代からの転職は厳しい? 賃金減少データから考える「人生100年時代」の働き方

※本記事は2026年時点の情報に基づき一部更新しています。

「転職は35歳まで」
「遅くとも40代前半までが限界」

かつては、そんな“暗黙の共通認識”がありました。

しかし現在は、定年延長や人手不足、高齢化の影響で、60代・70代まで働く時代へと変わりつつあります。
一方で、働ける年齢が延びたからといって、「収入」や「働き方」が維持されるわけではありません。

特に50代以降は、転職や再雇用によって賃金が下がるケースが急増しています。

50代以降の転職は「賃金減少」が現実

厚生労働省の「転職入職者の賃金変動状況別割合」を見ると、50代以降の転職では、給与が減少する割合が大きく増加しています。

転職後に賃金が減少した割合

  • 50~54歳:37.6%
  • 55~59歳:47.7%
  • 60~64歳:71.3%
  • 65歳以上:53.2%

つまり、50代後半では“約2人に1人”が転職後に年収ダウンを経験していることになります。

さらに60代前半では、7割以上が賃金減少となっており、「働き続けられること」と「収入を維持できること」は別問題であることが見えてきます。

なぜ50代以降の転職は厳しくなるのか

現在、多くの企業は若手人材の確保に力を入れています。

背景には、

  • 少子化による若手不足
  • DX・IT人材需要の増加
  • 長期育成前提の採用
  • 人件費バランスの見直し

などがあります。

そのため、50代以降は一部の専門スキルやマネジメント経験を除き、「即戦力」でなければ採用されにくい現実があります。

また、継続雇用制度や再雇用制度によって65歳までの雇用確保が義務化されていますが、企業側としては、

「シニア人材を高待遇で維持する」

よりも、

「次世代人材へ投資したい」

という考えになるのは自然な流れかもしれません。

「65歳」がミドルシニアの大きな分岐点

実際に60代を経験して感じるのは、「65歳」が大きな分岐点になるということです。

65歳までは、仕事内容や条件を選ばなければ、何らかの仕事に就ける可能性は比較的あります。

しかし現実には、

  • 給与の大幅減少
  • 時給制への移行
  • 補助業務中心への変化
  • 責任範囲の縮小
  • モチベーション低下

などを経験する人も少なくありません。

以前と同じ仕事をしていても、「キャリア」より「労力」が評価される場面が増えていきます。

その結果、継続雇用制度の期間を待たずに退職するケースも珍しくありません。

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70代で直面する「新たな壁」

さらに70代が近づくと、

  • 体力面の不安
  • 健康問題
  • 職場での居心地
  • デジタル対応
  • 人間関係

など、現役時代とは異なる壁に直面します。

大企業勤務経験があっても、転職市場では過去の肩書より「今できること」が重視される時代です。

だからこそ、これからの時代は、

「会社に依存する働き方」

だけではなく、

「自分のペースで働ける生き方」

を持っておくことが重要になるのだと思います。

人生100年時代は「仕事観」が変わる

長寿化によって、定年後の人生は20年、30年と続く時代になりました。

そのため、

  • 生活費を補うために働く
  • 社会との接点を持つ
  • 生きがいとして働く
  • 誰かの役に立つために働く

など、「働く意味」そのものが変化しています。

特に60代以降は、収入だけではなく、

  • 心の充実感
  • 社会貢献
  • 自分らしさ
  • 健康維持
  • 人とのつながり

を重視する人が増えていきます。

50代で考えたい「セカンドキャリア準備」

人生後半戦を大きく左右するのは、実は“50代の過ごし方”です。

会社員として働きながらでも、

  • 小さく副業を始める
  • 自分の得意分野を整理する
  • 発信を始める
  • 人脈を作る
  • 地域活動に参加する
  • 小規模起業を試してみる

など、「会社以外の軸」を少しずつ育てておくことで、将来の選択肢は大きく変わります。

特に今後は、

「好きなこと × 経験 × 小規模」

という形の小さく始める起業や複業型の働き方が、ミドルシニア世代にとって現実的な選択肢になるかもしれません。

フルタイム以外の働き方も選択肢になる

これからは、

「週5日フルタイムで働き続ける」

だけが正解ではない時代です。

例えば、

  • 週3日勤務
  • 小規模ビジネス
  • 地域密着型サービス
  • オンライン発信
  • 趣味を活かした仕事
  • 経験を活かした相談業

など、自分のペースで働く形も増えています。

重要なのは、「どこで働くか」よりも、

どう生きたいか”に合った働き方を持つこと

なのかもしれません。

まとめ|50代からは「転職」だけでなく「働き方」を見直す時代

50代以降の転職では、賃金減少のリスクが高まる現実があります。

しかし、それは「人生が厳しくなる」という意味ではなく、

  • 働き方を変える時期
  • 価値観を見直す時期
  • 自分らしい生き方を考える時期

に入ったとも言えるのではないでしょうか。

65歳で再び転職市場に立つのか。
70歳まで会社に依存するのか。
それとも、自分の経験や好きなことを活かし、小さくても自分の仕事を持つのか。

人生100年時代では、「現役時代の延長線」だけでは対応しきれない時代になっています。

だからこそ、50代の今こそ、

会社の肩書ではなく、自分自身で生きていく力”

を少しずつ育てていくことが、後半人生の安心と充実につながるのではないでしょうか。

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