近年、日本では「人生100年時代」と言われるようになり、長寿化に伴う働き方の見直しが求められています。その中で、定年後の生活や働き方を再設計する「セカンドライフ」に注目が集まっています。
従来の働き方は、定年までフルタイムで働き続け、その後は引退して余生を楽しむというものが主流でした。しかし、近年では「定年後も働きたい」「好きな仕事を続けながら自由な時間も確保したい」と考える人が増えています。こうした流れの中で、わたしは現在66歳ですが、3つの小さい事業を週休3日、週4日前後勤務し、70歳代は「週休3.5日」をイメージしながら従事しています。
本稿では、セカンドライフと仕事の関係性、そして「週休3.5日」というライフスタイルについて考えていきます。
■セカンドライフと仕事の新しい関係
1. セカンドライフは「引退」ではなく「再設計」
かつては、セカンドライフといえば「仕事を辞め、趣味や旅行を楽しむ期間」とされていました。しかし、現代では定年後も何らかの形で社会と関わり続けることが重要視されています。特に以下のような理由で、セカンドライフにおいても働くことが求められています。
・経済的な安定:長寿化により、年金や貯蓄だけでは生活が不安になるケースが増えている。
・社会とのつながり:仕事を通じて人と関わる事で、社会的な孤立を防ぎ、精神的な充実感を得られる。
・自己実現の追求:長年のキャリアで培ったスキルや経験を生かし、やりがいのある仕事を続けたいと考える人が多い。
このように、セカンドライフでは「フルタイムで働くのではなく、無理のない範囲で仕事を続ける」という考え方が主流になりつつあります。
2. 「週休3.5日」の働き方がセカンドライフに適している理由
従来のフルタイム労働(週5日以上)では、体力的な負担が大きくなり、趣味や家族との時間を確保しにくくなります。一方、「週休3.5日」の働き方なら、仕事とプライベートのバランスを取りながら、無理なく収入を得ることができます。
・労働時間の短縮:週半分を目途に働くことで、過労を避けながらも一定の収入を得られる。
・趣味や副業との両立:余った時間を活用して、趣味を楽しんだり、副業にチャレンジできる。
・健康維持:適度な労働と休息のバランスが取れ、心身ともに健康的な生活を送れる。
特に、近年はテレワークやフリーランスの働き方が普及しており、「週休3.5日」の働き方を実現しやすい環境が整っています。
■「週休3.5日」を実現する具体的な方法
1. フリーランス・小規模起業家(個人事業主)としての働き方
フリーランスや個人事業主として働くことで、労働時間を柔軟に調整しながら「週休3.5日」を実現できます。たとえば、以下のような職種が考えられます。
・ライター・編集者:自宅で記事執筆や編集の仕事を行い、好きな時間に働ける。
・コンサルタント・講師業:これまでの経験を生かし、特定の分野でアドバイスを提供する仕事。
・ハンドメイド・EC販売:趣味を活かして手作りの作品を販売するビジネス。
小規模起業は、仕事量を自分で調整できるため、無理のない範囲で働きながら収入を得ることが可能です。
2. 非正規雇用での就労
「改正高年齢者雇用安定法」により70歳までの就業確保が努力義務化されていますので、週3日勤務や短時間労働などでの採用企業も増えています。セカンドライフを迎える世代にとって、こうした企業で働くことは選択肢の一つとなるでしょう。
・シニア向けの再雇用制度がある企業
・週3〜4日勤務が可能な契約社員・パートタイム職
・リモートワークを推奨する企業
これらの選択肢を活用すれば、安定した収入を得つつ、プライベートの時間を確保できます。
3. 資産運用や副業で収入を補う
週休3~4日で働く場合、フルタイム勤務に比べて収入が減る可能性があります。そのため、資産運用や副業を活用することで、経済的な安定を図ることができます。
・株式投資・配当収入:リスク管理をしながら、資産を増やす方法。
・不動産投資:賃貸収入を得ることで、労働以外の収入源を確保する。
・オンライン副業:ブログ運営やYouTube、アフィリエイトなど、少ない労働時間で収益を得られる活動を行う。
個人的には、投資、資産運用はリスクがあり、日々の変動は精神衛生上ストレスになりますので、50代現業のある内に副業、小規模起業(収入への時間的投資)の備えがお勧めだと思います。
まとめとして・・・・
現在のわたしの働き方(収入)は、テナント事業、コンサル業、小売業で週休3日~4日ですが、65歳から年金受給が始まりましたので70代に入れば小売業を廃業する計画です。生涯現役就労を目指していますので、将来自分の体力・体調と相談し年齢に応じ週休4日あるいは週休5日など就労時間を減らしていきたいと考えています。
セカンドライフは、単なる「引退」ではなく、新しいライフスタイルを設計する重要な時期です。無理なく収入を得ながら、趣味や家族との時間を大切にできるセカンドライフの働き方「週休3・5日」の実現を目指して頂ければと思います。 「0.5」は自分で就労時間の増減をフレキシブルにできる働き方という意味での表現です。