#退職金は、長距離マラソンの折り返しの給水所?

退職金は、長年の働きに対する大切な報酬であり、セカンドライフを支える重要な資金です。人生100年時代において、退職金はまさに長距離マラソンの折り返し地点での給水所のようなものです。50代に入ったら一度はシミュレーションをして、退職金の受け取り方や使い道等を慎重に考えておきたいものです。

まず、自分が受け取れる退職金の額を知るためには、勤務先の退職金規程を確認することが第一歩です。代表的な退職金制度として、「退職一時金」「確定給付企業年金」「退職金共済」「企業型確定拠出年金(DC)」などがあります。会社によっては複数の制度が導入されている場合もあるため、各制度の計算方法を確認する必要があります。
(※以下、制度変更、勤務している会社によって、個人差がありますので一般事例としてご理解ください)

退職金の受け取り方によって、税金の扱いが異なることも理解しておく必要があります。一時金として受け取る場合は「退職所得」として分離課税され、勤続年数に応じた退職所得控除が適用されます。たとえば、勤続年数が20年以下の場合、退職所得控除は「40万円×勤続年数」となり、20年を超える場合は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」となります。一方、年金形式で受け取る場合は「雑所得」として総合課税され、所得に応じた控除額が適用されます。受け取り方によって税額が大きく変わるため、慎重な選択が求められます。

退職金の使い道も、セカンドライフを考える上で非常に重要です。家のリフォームや旅行、趣味の充実などに使うのも一案ですが、将来的な生活費や医療費、介護費用の備えも忘れてはなりません。特に50代後半になると、健康状態や家族構成の変化が生じやすいため、それに備えた資金配分が必要です。

また、退職後も収入を得る方法を検討することが、経済的な安定を保つために重要です。これまでのキャリアを活かし好きなことや得意なことを仕事にする小さなビジネスなど、50代からでも新たな挑戦が可能です。退職金を初期資金として活用することで、セカンドキャリアの一歩を踏み出すことができると思います。

私の場合は、早期退職制度での退社でしたので自己都合退職扱いでしたが、会社都合退職とでは失業給付金の手当てが異なるため、この点も注意が必要です。また、退職後も所得税や住民税の納付が必要であり、特に退職後1年目の住民税は在職中の所得によって決まるため、高額になることがあります。退職後に収入が減る中での納税は負担となることが多いので、注意が必要です。

退職金制度や将来の支出を見据えた資産配分を考え、収入を得る手段を模索することが大切です。早めに計画的な準備を進めることで、充実したセカンドライフを迎えることができると思います。政府が2013年に施行した「高年齢者雇用安定法」により、2025年4月から「65歳までの雇用確保」が義務づけられるため、退職制度も今後変わっていく可能性があると思います。 今後も逐次情報を共有したいと考えています。

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