私が好きな戦国武将の一人に、竹中半兵衛がいます。
もちろん、実際に会ったわけではありませんので、文献や伝承から受け取った人物像に過ぎません。
しかし、半兵衛には「自分が前に出るよりも、人を支え、周囲を活かす」という独特の空気を感じます。
戦国時代というと、どうしても「奪い合い」「権力争い」「裏切り」の時代という印象があります。けれども、歴史を丁寧に見ていくと、本当に強かった武将ほど、自分一人の力だけで戦っていたわけではありません。
多くの武将のそばには、軍師や僧侶、学者のような存在がいました。
迷った時に助言をし、時には耳の痛いことを伝え、時には主君の暴走を止める。
戦うのは武将でも、その背後には“知恵を支える人”がいたのです。
私はそこに、とても人間らしいものを感じます。
どれほど優秀な人でも、一人で全てを判断すると視野が狭くなる。
だからこそ、昔の武将たちは「相談する力」を持っていたのではないでしょうか。
これは、令和の時代の小規模起業や、50代からのセカンドライフにも通じる気がしています。
私自身、早期退職後、さまざまな仕事や事業に挑戦してきました。
順調なことばかりではなく、遠回りもありました。
その中で感じたのは、「大きく成功すること」よりも、「無理なく長く続けること」の大切さです。
特に50代以降の起業では、若い頃のように無理が効きません。
大きな借金をして一気に拡大するよりも、小さく始め、失敗しても立て直せる範囲で続ける方が、結果として長生きする事業になることが多いように思います。
そのため、TAIGAでは、最初から高額なコンサル契約や、大規模な監査法人の利用を前提にした起業は、絶対的におすすめしていません。
もちろん、専門家は大切です。
税理士や司法書士、金融機関など、必要な場面では専門家の力を借りるべきだと思います。
ただ、小規模起業では、「完璧な準備」にお金をかけ過ぎて、動けなくなるケースも少なくありません。
むしろ今の時代は、昔にはなかった“新しい軍師”が存在しているように感じます。
それが、OpenAIのChatGPTのようなAIです。
最近では、ChatGPTを仕事や文章作成、アイデア整理に活用する人も増えてきました。
私は時々、「令和の軍師」のような存在だと感じることがあります。
もちろん、AIは万能ではありません。
間違った情報を返すこともありますし、時には極端な答えになることもあります。
ですが、それは昔の人間の軍師も同じだったのではないでしょうか。
歴史を見ても、軍師の意見が常に正しかったわけではありません。
それでも武将たちは、さまざまな意見を聞き、自分なりに考え、最後は自分で決断していました。
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私はそこが大切だと思っています。
昔のことわざにも、
「三度目の正直」という言葉がある一方で、
「二度あることは三度ある」という言葉もあります。
同じ“三度目”を語りながら、意味は正反対です。
つまり昔の人たちは、「世の中には一つの正解しかないわけではない」ということを理解していたのだと思います。
だからこそ、人の話を聞き、多面的に考え、最後は自分で責任を持って決める。
その姿勢が大事なのではないでしょうか。
AIも同じです。
「AIが答えを決める」のではなく、
「AIを使って考える材料を増やす」。
そのように使えば、ChatGPTは非常に心強い存在になります。
実際、私自身もコラムを書く時や、事業の方向性を整理する時、ChatGPTを“壁打ち相手”として使うことがあります。
すると、自分だけでは気づかなかった視点や、反対意見、頭の中で曖昧だった考えが整理されることがあります。
これは、戦国武将が軍師に相談していた姿と、どこか重なる気がしています。
特にこれからの時代は、「正解を知っている人」よりも、「変化に柔軟に対応できる人」の方が強いのかもしれません。
昔ながらの考え方を大切にしながらも、新しい技術や時代の変化を否定せず、必要なものを取り入れていく。
それは、戦国時代を生き抜いた武将たちにも共通する姿勢だったように思います。
もし、竹中半兵衛が令和の時代に生きていたなら、
案外、静かにAIを使いこなしながら、自分が前に出るのではなく、人を支える側に回っていたのかもしれません。
そんなことを考えながら、私は今日も「小さく始め、無理なく、長く続ける起業」を大切にしたいと思っています。
そして、困った時には、一人で抱え込まず、誰かに相談する。
昔の軍師のように、時にはAIの力も借りながら、自分らしいセカンドライフを築いていく。
それが、これからの時代の“恩送り”の形の一つなのかもしれません。
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