セカンドライフの# 小規模起業支援、資金だけでは足りなかった――実験コラム#10|TAIGAの学びと2027年改善への最終整理

「やってみたいことはあるけれど、最初の資金が足りない」

# セカンドライフで小さな起業を考えるとき、資金は大きな課題の一つです。その一歩を、返済不要の資金で応援できないか。そんな思いから、TAIGA恩送りファンドの取り組みを進めてきました。

私自身、セカンドライフの働き方や生きがいを模索してきました。その経験から、新しい一歩を踏み出そうとする方を、自分のできる範囲で応援したいと考えています。

支援する側の事業や仕事から原資を拠出し、受け取る方に返済を求めず、小さな挑戦を後押しする。それが、TAIGA恩送りファンドの出発点です。

TAIGAを始めた経緯や、活動に込めた思いは、「TAIGAを始めた理由」で詳しくご紹介しています。

2026年は、遺影イラストの事業化に向けた実証実験に取り組みました。約半年間で見えてきたのは、資金を用意することに加えて、本人が考え、行動を続けられる支援が必要だということです。

支援する私自身の反省も含め、今回の学びと、2027年に向けた改善についてお伝えします。

30万円の起業支援で、何が見えてきたのか

今回の実証実験では、30万円で事業の立ち上げに向けて何ができるかを確かめてきました。しかし、大きな学びは資金面の検証にとどまりませんでした。

資金、ホームページ、顧客開拓、そして本人の主体性。それらをつなげていくことが、事業を前へ進めるうえで欠かせないと実感できたことです。

資金は、必要なツールをそろえたり、サービスを形にしたりする助けになります。ホームページは、自分の仕事を知ってもらう入り口になります。

ただ、準備が整っても、それだけでお客様との出会いが生まれるわけではありません。

誰に届けたいのか。どうすれば価値が伝わるのか。新しいお客様と、どう出会うのか。反応がなかったときは何を見直すのか。

小さく試し、その結果を次に生かす必要があります。

資金と発信の場を用意した後の行動を、どのように支えるか。そこに、TAIGAとして取り組むべき課題がありました。

本人の判断を尊重し、自走を支えるために

支援金の使い方は、基本的に本人の判断を尊重しています。TAIGAのコンシェルジュや継続伴走サービスに、支援金を使っていただく義務もありません。

自分の事業に必要なことを、自分で選んでほしいと考えているからです。

一方で、選択を任されることが、「何に使うのがよいのか」「失敗してはいけない」といったプレッシャーにつながる可能性もあったと振り返っています。

自由に判断できることと、安心して判断できることは、必ずしも同じではありません。

何を優先し、どこから始めるか。本人が納得して決められるように、一緒に整理する機会が必要だったのだと思います。

「自分の事業」として動ける、支援の距離感

半年間で特に考えさせられたのは、本人が事業を「自分事」として捉えることの大切さです。

これは、支援を受ける方の意欲だけを問う話ではありません。私自身の関わり方も、見直す必要がありました。

力になりたいと思うほど、先回りして提案したり、準備を進めたりしたくなります。しかし、それによって本人が考え、決める機会を少なくしてしまうこともあります。

何を実現したいのか。どこまで取り組みたいのか。次に何をするのか。

本人の思いを聞き、選択肢を一緒に整理し、本人が決める。その過程を大切にしたいと考えています。

手を差し伸べることと、任せて待つこと。その距離感を考えることも、伴走する側の役割です。

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無料相談(60分)で、これからの一歩を一緒に考えます。
具体的な計画がなくても、お気軽にどうぞ。

本業を守りながら、起業を後回しにしないために

本業を続けながら起業する場合、生活を支える収入とのバランスも重要です。

立ち上げたばかりの事業は収入が少なく、本業が優先になるのは自然なことです。ただ、「時間ができたら取り組もう」と考えていると、新しい事業が後回しになりやすい面もあります。

生活の安定を保ちながら、育てたい事業にも時間と意識を向ける。収入の割合と、将来に向けて注ぐ力の割合は、必ずしも同じでなくてよいのだと思います。

例えば、週の中に起業のための時間を設け、その時間に取り組むことを一つ決める。サービスの説明を見直す、モニターさんの声を聞く、試した結果を記録する。

小さな行動でも、積み重ねることで事業の輪郭が見えてきます。

TAIGAの伴走も、対話を次の行動につなげ、振り返る機会にしたいと考えています。無理なく行動を続ける習慣を一緒につくり、自走していくことが目標です。

2027年は、10万円ずつ3段階の支援へ

こうした学びを踏まえ、2027年は支援金の届け方を見直す方針です。

30万円を一括で交付する方法から、初期・中間・本格稼働の3段階に分け、各段階の審査を経て10万円ずつ交付する方式へ変更します。

節目ごとに、どこまで進んだか、何に困っているか、次にどのような資金が必要かを確認するためです。

本人の判断を尊重しながらも、一人で抱え込まずに計画を見直せるようにする。資金の交付と対話の機会を組み合わせ、より役立つ支援を目指します。

審査の基準や交付条件などの詳細は、支援計画の公開時にお知らせします。

#返済不要の恩送り支援を支える基盤

TAIGAの根幹は、返済不要の恩送りファンドによる小規模起業支援です。

その原資は、私自身が営むテナント事業やコンサル業などから拠出しています。今後は、シルバー人材センターでの就業収入も、運営費などを踏まえながら支援に充てていく予定です。

セカンドライフコンシェルジュも、恩送りファンドを支える還元収益源の一つになります。

起業を前提とせず、これからの資金の見通しや暮らし、働き方などを一緒に整理する、包括的な相談窓口として位置づけています。

相談を通して起業を目指す方には、継続伴走という形で、計画や行動を支えるお手伝いもしています。これらのサービスから得られる収益も恩送りファンドに還元し、支援を続ける基盤の一つにしていきます。

2年目は実証実験から、一般公募と無料会員制度へ

2027年の上半期、1月から6月は、コンテンツ関連の協力企業1社と、改善した支援方法で実証実験を行う予定です。

その結果を踏まえ、下半期の7月から12月には、初めての一般公募を行い、1社を支援する予定です。

セミナーや交流会についても、知識を補う、悩みを共有する、互いの実践から学ぶなど、参加する意味を明確にし、内容を検討していきます。

あわせて、TAIGAの活動や支援情報に継続して触れていただくため、無料会員制度の準備も進めていきたいと考えています。

起業に関心のある方に加え、誰かの挑戦を応援したい方にも、活動を知り、関わっていただける入り口を目指します。具体的な会員向け情報や参加方法、支援への応募条件との関係は、制度を整理したうえでご案内します。

TAIGAの支援方法は、まだ完成していません。それでも、自分の経験や好きなことを誰かに届け、役割や社会とのつながりを得ることには、自身の経験を通じてもセカンドライフを充実させる可能性があると感じています。

本人の主体性を大切にしながら、その可能性を一緒に育てていく。TAIGAも実践から学び、2年目の歩みにつなげていきたいと思います。

2027年の支援計画は、2026年12月に詳しくご案内する予定です。無料会員制度についても、準備が整い次第、当ホームページでお知らせします。

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